こんにちは。Disney Magic Navi、管理人のかおるです。
ディズニーのマルチエクスペリエンスとは何なのか、名前は聞いたことがあるけれど、具体的な仕組みや使い方まではピンと来ていない…という方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、マルチエクスペリエンスチケットの仕組みや貰い方、基本の使い方、どのアトラクションが対象アトラクションでどこが対象外なのか、さらに赤と紫の違いまで、私自身の体験談もまじえながら分かりやすくまとめていきます。
この記事を読めば、ディズニーのマルチエクスペリエンスとは何かがスッキリ整理されて、「もらったチケットを当日どう活かせばいいのか」がイメージしやすくなるはずです。万が一のトラブルがあっても、むしろちょっとラッキーな体験に変えて、パークを思いっきり楽しむためのヒントとして、ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事で分かること
- ディズニーのマルチエクスペリエンスの仕組みと基本ルールを理解できる
- 赤・紫それぞれのマルチエクスペリエンスの違いと活かし方が分かる
- 実際にマルチエクスペリエンスを貰ったときの流れと使い方をイメージできる
- 対象アトラクションや対象外のケースを把握できる
ディズニーのマルチエクスペリエンスとは?基礎編
まずは、マルチエクスペリエンスの「そもそもここが知りたい!」という基本の部分から整理していきます。どんなときに発行されるのか、紙のチケットではなくどうやって管理されているのか、そして種類や対象アトラクションの全体像まで、このパートを読めばざっくりイメージがつかめるはずです。細かいテクニックよりも、「仕組みの全体図」をつかむつもりで読んでみてくださいね。
「マルチエクスペリエンス」チケットとは?

マルチエクスペリエンスは、東京ディズニーランド・東京ディズニーシーでアトラクションが予期せず運営中止になってしまったときの振替措置として発行される特別な利用券です。たとえば、システムトラブルや安全確認のために突然運営が止まってしまったとき、「せっかく並んでいたのに…」というゲストのガッカリ感を少しでも和らげるために用意されている仕組みですね。
ここで大事なのは、これはディズニー・プレミアアクセス(DPA)のようにお金を払って購入するチケットではないという点です。あくまで、そのタイミングで不利益を受けてしまったゲストに対して、パーク側からのサービスリカバリーとして付与される権利なんですよね。なので、ゲスト側から「マルチエクスペリエンスだけ買わせてください」とお願いしても、それはできません。
現在のマルチエクスペリエンスは、多くの場合紙の券として配られるのではなく、パークチケットや東京ディズニーリゾート・アプリに紐づいたデジタルの利用券として管理されています。アプリを開いて「プラン」画面を見ると、「マルチエクスペリエンス」という項目が表示されていて、そこから「利用可能施設」の一覧を確認できる仕組みです。
仕組みをざっくりまとめると、
「運営中止で体験できなかった時間とワクワクを、別のアトラクションの優先利用で返してくれる仕組み」がマルチエクスペリエンス
というイメージが近いかなと思います。お金を返すのではなく、「別の楽しい体験」に振り替えてくれる、ディズニーらしい考え方ですよね。
マルチエクスペリエンスの公式な説明や対象施設などは、東京ディズニーリゾートの公式ページでも確認できます。最新の概要は、公式サイト「マルチエクスペリエンスについて」で案内されているので、パークに行く前に一度目を通しておくとより安心です。
ちなみに、「マルチ(Multi)」は「複数の」、「エクスペリエンス(Experience)」は「体験」という意味なので、「いくつかの候補から、別の体験を選べるようにする権利」というニュアンスも含んでいます。アプリ上で対象アトラクションを選べると、「自分で取り戻している感」が出て、ちょっと気持ちも切り替えやすいですよ。
マルチエクスペリエンスの貰い方

次に、「マルチエクスペリエンスって、どういう流れでもらえるの?」という疑問を解決していきます。ここは仕組みを知っておくだけでもかなり安心感がアップするところなので、少し丁寧めに見ていきましょう。
代表的な発行パターン
マルチエクスペリエンスが検討されるのは、ざっくり言うとこんなケースです。
マルチエクスペリエンスの代表的な発行パターン
- スタンバイパスやエントリー受付の対象アトラクションが、利用時間前後に運営中止になった
- ディズニー・プレミアアクセス対象アトラクションの運営状況が急に変わり、利用できなくなった
- アトラクションに実際に乗っている途中で、トラブルなどにより緊急停止し、そのまま退避することになった
いずれも、ゲスト側からはどうしようもない理由で体験が失われてしまったケースですよね。こういったとき、その施設の列に実際に並んでいた人や、利用権を持っていた人のパークチケットに対して、自動的またはキャストさんの端末操作でマルチエクスペリエンスが付与されます。
マルチエクスペリエンスをもらう時のイメージ
現場でのイメージをもう少し具体的にすると、こんな感じです。
- アトラクションが急停止・運営中止になり、キャストさんから状況説明がある
- 列を離れるよう案内されつつ、「対象の方にはマルチエクスペリエンスを付与します」と説明が入ることが多い
- アプリでチケットを表示している人は、そのアカウントに自動的に反映される
- 紙チケットの人は、キャストさんがスマホ端末でQRコードを1枚ずつ読み取り、その場で付与してくれる
アプリ勢の場合、「説明を聞き終わってアプリを開いたら、プランにマルチエクスペリエンスが入っていた」という体験談もよく聞きます。「列を離れる前に、必ず案内を最後まで聞く」というのが地味に大事なポイントですね。
「交渉してもらうもの」ではない
ここ、ちょっとシビアですが知っておいた方がいい部分です。「自分は長く並んでいたから、マルチエクスペリエンスを多めにもらえるはず」といった、個別の交渉イメージとは少し違います。
マルチエクスペリエンスは、事前に決められたルールとキャストさんの判断に基づいて、対象となるゲスト全員に一律で付与される仕組みです。「◯分待ったから追加でもう1枚ください」といった交渉は基本的に想定されていません。
もちろん、不明点や不安なことを質問するのはOKです。「自分のチケットにもちゃんと付与されているか不安」「説明を聞き逃してしまったかも」というときは、遠慮せずキャストさんに確認してみてください。
アプリ未使用でも大丈夫?
スマホを持っていないお子さんや、ご家族の中にアプリを使っていない人がいるケースも多いですよね。その場合も、ベースはあくまで「パークチケット」に権利が紐づく仕組みなので心配はいりません。
紙チケットやカードタイプのチケットを使っている場合は、「このチケットで入園しています」とキャストさんに渡せば、端末で確認してマルチエクスペリエンスの有無や内容を教えてくれます。アプリほどぱっと見で一覧が出るわけではないので、気になるときはその都度聞いてしまうのが一番ですよ。
対象アトラクションと種類
続いて、「もらえたのはいいけど、これってどこで使えるの?」という、実際に使うときに一番大事なポイントを整理していきます。対象アトラクションと、マルチエクスペリエンスの種類ごとのざっくりした違いをつかんでおきましょう。
ランド・シーをまたいで使えるケースも多い
マルチエクスペリエンスは、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの「対象アトラクション」の中から、いずれか1つを選んで使えるタイプが基本です。ランドでトラブルがあっても、シー側の対象アトラクションに使えるパターンもありますし、その逆もありえます。
ただし、「どこでも好きなところOK!」というほど無制限ではありません。実際にどのアトラクションが対象になっているかは、
- その日に発行されたマルチエクスペリエンスの種類
- 各アトラクションの運営状況(休止中かどうか、混雑具合など)
- 新エリアや特別な運営をしている施設かどうか
などによって変わります。最終的には「アプリの利用可能施設一覧」(下図)が一番正確なので、使う前には必ずチェックしておくのがおすすめです。

種類ごとのざっくりイメージ
マルチエクスペリエンスには2種類あり、色や表示で区別されています。パッとイメージをつかみたい方向けに、簡単な比較表も載せておきますね。
| 種類 | 主なイメージ | 使えるタイミングの傾向 |
|---|---|---|
| 紫のマルチエクスペリエンス | 新しい人気アトラクションに関連して発行される、長めの有効期限を持つタイプ | 翌日以降、別の日の来園時に使える前提のことが多い |
| 赤のマルチエクスペリエンス | 乗車中のトラブルなど、より強い影響を受けたときの「補償度高め」タイプ | 基本は当日中に使う前提だが、状況次第で柔軟に扱われることもある |
表の内容はあくまでイメージですが、「当日すぐ使うのか」「次回以降の楽しみとして持っておくのか」という軸で考えると分かりやすいかなと思います。
対象アトラクションの選び方のコツ
実際にどこで使うか迷ったときは、次の3つの視点で考えてみると選びやすいです。
- 待ち時間
→いつもは長時間並ぶ人気アトラクションに使うと、おトク感がアップ - グループの好み
→子どもが怖がらずに楽しめるか、酔いやすい人がいないかなども大事 - その日の残り時間
→閉園までどれくらい時間があるかによってもベストな選択は変わる
このあと、「紫のマルチエクスペリエンス概要」「赤のマルチエクスペリエンス特徴」で、それぞれの種類ごとの考え方をもう少し詳しく見ていきますね。
紫のマルチエクスペリエンス概要

ここからは、「紫のマルチエクスペリエンス」について深掘りしていきます。紫は、「今日の代わりに、次回来園時のお楽しみを約束してくれるチケット」というイメージでとらえると分かりやすいかなと思います。
新エリア・新アトラクションとセットで考えるタイプ
紫のマルチエクスペリエンスは、東京ディズニーランドの新アトラクションなど、特に人気が集中している施設のトラブル時に発行されることが多いタイプです。ディズニー・プレミアアクセスを販売しているようなアトラクションと結びついているケースもあります。
こういったアトラクションは、そもそも当日の待ち時間が長かったり、「もう一回並び直すのは現実的じゃない…」という状態になりやすかったりしますよね。そこで、紫のマルチエクスペリエンスは、
- 当日中ではなく、次回来園時以降に使える前提
- 長めの有効期限(最大で2年程度など)が設定されるケースがある
といった特徴を持っています。「今日は残念だったけど、次の楽しみができたね」と思いやすいような設計になっているわけですね。
保管と管理で気をつけたいこと
紫のマルチエクスペリエンスは、「翌日以降に使える」タイプが多いので、管理ミスには要注意です。
- 紙チケットで入園していた場合は、その日のパークチケットを大切に保管しておく
- アプリに表示されなくなっても、Webブラウザの「パークチケット表示」からQRコードを呼び出せることを知っておく
- 代表者がまとめて電子チケットを管理している場合は、当日中にチケットをメンバーに送るかどうか決めておく
特に最後のポイントは大事で、日付が変わるとチケットの送信ができなくなることがあるので、「あとでやろう」と思っていると気づいたらタイムアップ…なんてことも。夜のうちにサクッとやってしまうのがおすすめです。
次回インパのモチベーションにも
紫のマルチエクスペリエンスをもらうと、つい「次いつ行けるかな…」とスケジュール帳とにらめっこしたくなりますよね。家族や友だちと、
「このチケットを使って、次はここに乗ろう」「この季節のパークに行ってみたいね」
といった話をするきっかけにもなるので、ちょっと落ち込みがちなトラブルも、前向きな話題に変えやすいかなと思います。
もちろん、有効期限はあくまで「目安」で、変更される可能性もゼロではないので、実際に使う前には公式サイトやアプリで最新のルールを確認するようにしてくださいね。
赤のマルチエクスペリエンス特徴

続いて、私自身も実際に体験した「赤のマルチエクスペリエンス」です。赤は、その日のうちに気持ちを立て直してもらうための、即効性の高い振替チケットというイメージが近いと思います。
「今日の時間と気持ち」を立て直すためのチケット
赤のマルチエクスペリエンスが発行されるのは、例えばこんなケースです。
赤のマルチエクスペリエンスが発行されるケース例
- スタンバイパスを持っていたアトラクションが、自分たちの利用時間に合わせるように運営中止になった
- 実際に乗車している最中にアトラクションが止まり、そのまま緊急停止・退避となった
どちらも、その日のスケジュールや気持ちに与えるインパクトがかなり大きいシチュエーションですよね。「さあこれから楽しむぞ!」というタイミングだっただけに、ダメージも大きくなりがちです。
そこで赤のマルチエクスペリエンスは、基本的には「発行された当日中に使う」ことを前提とした設計になっています。もらったら、
- その日の残り時間
- 他に予約しているショーやレストランの時間
- 一緒にいるメンバーの体力や気分
などをざっくり見直して、「今日の中でどこに組み込むか」を早めに決めるのがおすすめです。
グループ全員がもらえるとは限らない
赤のマルチエクスペリエンスで特に意識しておきたいのが、「誰が対象なのか」がかなりはっきりしているという点です。
たとえば我が家のケースのように、子ども2人だけがアトラクションに乗っていて、大人は外で見守っていたパターンだと、マルチエクスペリエンスが付与されるのは「実際に乗っていた子どもたちだけ」になります。
これは、マルチエクスペリエンスが「その体験が中断してしまった本人」に対する振替だから。外で待っていた大人も時間は使っているのですが、仕組み上はあくまで「乗っていた人」が対象なんですよね。
なので、「家族全員分もらえるはず」と思い込まずに、「誰のチケットに、何枚分付与されているのか」を、アプリやキャストさんを通じて最初に確認しておくのが、あとあとモヤモヤしないコツかなと思います。
当日使えないときは必ず相談を
赤のマルチエクスペリエンスは当日利用が前提ですが、どうしても使えない状況になることもあります。例えば、
- 発行されたのが閉園間際で、もうどこにも並べない
- 子どもが疲れ切ってしまって、これ以上アトラクションに乗れそうにない
といったケースですね。このとき、自分たちだけで「もう無理だね」と諦めてしまう前に、その場でキャストさんに事情を伝えて相談するのが大切です。
対応がどうなるかは、その日の状況や運営ルールによって異なりますが、少なくとも「何も言わずに使わず終わる」より、納得感のある形になりやすいと感じています。
ディズニーのマルチエクスペリエンスとは?体験談・役立ち情報
ここからは、私が実際にパークで赤のマルチエクスペリエンスをもらったときの様子や、そのときの使い方、注意しておきたいポイントをリアルにお話ししていきます。ガイド的な説明だけだとイメージしにくいところも、体験談とセットで読むとかなりイメージしやすくなるはずなので、「自分の家族だったらどうかな?」と置き換えながら読んでみてくださいね。
私がマルチエクスペリエンスをもらった時の体験談

子ども2人が東京ディズニーランドの「ガジェットのゴーコースター」に乗っていた日、私は乗り場近くで見守っていました。子どもに人気のミニコースターなので、いつも通り楽しそうに出発したんですよね。
ところがコースターが動き出した直後に、一緒に乗っていた別のゲストさんの傘が走行中のコースターから落ちてしまうというハプニングが起きました。私は少し離れた場所から見ていたので一瞬状況がつかめなかったのですが、「あれ?止まった?」と感じるくらいのタイミングでコースターがストップ。そのあともしばらく動かず、周囲のゲストにも不安そうな空気が流れていました。
キャストさんの対応と子どもたちの様子
数分後、キャストさんが車両のほうへ歩いてきて、子どもたち一人ひとりに声をかけながら丁寧に降ろしてくれました。子どもたちは少し緊張した表情でしたが、「怖くなかった?大丈夫?」と優しく話しかけてもらえたおかげで泣くこともなく、落ち着いた様子。保護者としては内心ドキッとしましたが、安全第一で進めてくれた対応に本当に助けられました。
そのあと、案内された別エリアで今回の状況についての説明があり、「乗っていた方にはマルチエクスペリエンスを付与します」という案内を受けました。キャストさんがスマホ端末で子どもたちのパークチケットを順番に読み取り、赤のマルチエクスペリエンスがその場で付与されました。
振替チケットが“嫌な思い出”を防いでくれた
子どもたちは「ちょっとレアな体験しちゃったね」という感じで元気いっぱい(笑)その姿を見て私もホッとしましたし、マルチエクスペリエンスという仕組みがあったことで、今回の出来事が「嫌な思い出」で終わらずに済んだのは本当にありがたかったなと思います。
マルチエクスペリエンスの使い方実例

続いて、そのとき実際にマルチエクスペリエンスをどう使ったのか、具体的な流れを紹介していきます。選んだのは、同じランド内の「ピーターパン空の旅」。子どもたちも大好きで、世界観もやさしく、保護者としても安心して任せやすいアトラクションです。
QR読み取り機がないアトラクションでの流れ
ピーターパン空の旅には、ディズニー・プレミアアクセス用のような専用QR読み取り機がありません。なので、入り口のキャストさんに直接「マルチエクスペリエンスを使いたいです」と伝えるところからスタートしました。
実際の流れはこんな感じです。
- アトラクション入り口のスタンバイ列の手前で、キャストさんに声をかける
- 「マルチエクスペリエンスが子ども2人分あります」と伝え、パークチケット(またはアプリのチケット画面)を見せる
- キャストさんがスマホ端末で、それぞれのチケットのQRコードを読み取る
- 処理が完了したら、「ではこちらからどうぞ」と案内に従ってアトラクション内へ
難しい操作は一切なくて、「持っていることを伝える」「チケットを出す」だけなので、初めてでも全然問題なく使えると思います。
小さな子どもだけに付与されたときの使い方の工夫
一方で、「マルチエクスペリエンスが子ども2人分だけ」という状況は、保護者として少し悩ましい側面もありました。
たとえば、「美女と野獣“魔法のものがたり”」のように、建物の中に入るとしばらく外から様子が見えないタイプのアトラクションだと、小さな子どもだけで行かせるのはやっぱり不安ですよね。列の途中からも姿が見えなくなりますし、何かあったときにすぐ駆けつけられない距離感になることも多いです。
今回は、子どもたちも過去に何度か乗ったことがあり、外からも多少様子がイメージしやすいピーターパン空の旅を選びました。「子どもだけにチケットが付与されたときは、建物の構造やアトラクションの雰囲気も含めて、安心して送り出せるかどうか」で選ぶのがおすすめです。
もし不安がある場合は、
- もう少し大きくなってから使う(紫タイプなど有効期限に余裕がある場合)
- 比較的オープンな屋外アトラクションを選ぶ
- キャストさんに「まだ小さいので少し心配で…」と相談してみる
といった選択肢もあります。「せっかくもらったんだから全力で得を取りに行く!」よりも、「無理のない範囲で、みんなが笑顔で終われる選び方」を優先してOKだと思いますよ。
マルチエクスペリエンス対象外の注意
ここからは、「マルチエクスペリエンスが使えないところ」や「勘違いしやすいルール」についてまとめていきます。せっかくのチケットなので、「ここには使えないんだった…」と現地でガッカリしないためにも、事前にさらっと目を通しておくのがおすすめです。
対象外のアトラクションは?
マルチエクスペリエンスがどこで使えるかは、パークの状況や発行された種類によって違います。「これは絶対対象」「これは必ず対象外」という決まった一覧はなくて、事前に固定のルールが存在するわけではありません。
赤のマルチエクスペリエンスの場合は当日中に使う前提のものが多いですが、閉園間際に付与されたケースなどでは翌日以降の利用ができることもあります。発行パターンも、
- 乗っていたアトラクション1種類のみ利用できるタイプ
- 複数の対象アトラクションから1つ選んで乗れるタイプ
と、大きく2つあります。
前者の場合は、当日中に運営再開すればそこに戻って乗るだけでOKですが、もし最後まで再開しなければ残念ながら失効となることもあります。
後者のように複数から選べるタイプなら、対象リストの中から好きなアトラクションを選んでキャストさんに見せれば、優先案内してもらえる流れです。

どのアトラクションが対象になっているかは、もらった瞬間にアプリで確認(上図)するか、キャストさんに聞いてその場で把握するのがいちばん安心だと思いますよ。
キャラクターグリーティングには使えない
よくある疑問が、「マルチエクスペリエンスでミッキーのグリーティングに入れますか?」というもの。これは、残念ながらNGです。
マルチエクスペリエンスはあくまでアトラクション利用の振替用なので、キャラクターグリーティング(整列グリやエントリー受付のグリなど)には使えません。
グリーティングは、「写真撮影」や「サイン」など、アトラクションとはまた別の性質の体験なので、ここはしっかり線引きされているイメージですね。「今日はアトラクションの振替に集中する日なんだ」と割り切って、グリは別の日のお楽しみにしておくのもアリだと思います。
譲渡・売買は絶対NG、本人のみ利用
マルチエクスペリエンスは、最初にもお伝えした通り、「中断されてしまった体験を持つ本人」に対して発行される振替チケットです。そのため、
- 他人への譲渡(別の日に来る友だちにあげるなど)
- インターネット上での売買
といった行為は、ルール上完全にNGです。
アプリのグループ機能を使うと、「同じグループ内で誰に割り当てるか」を調整することはできますが、あくまで「同じ日に一緒に来園しているメンバー」の中での話。有償・無償を問わず、第三者に渡すことはできません。
ルールは変わる可能性あり、公式チェックも忘れずに
対象外となるエリアや利用ルールは、パークの運営状況や新エリアのオープンなどに合わせて変わっていく可能性があります。ここでお伝えしている内容は、あくまで一般的な傾向として押さえておくイメージでいてください。
実際にパークを訪れる前には、必ず東京ディズニーリゾート公式サイトや公式アプリで最新の情報をチェックし、「このチケットはどこで使えるのか」「どこが対象外なのか」をその時点のルールに沿って判断するようにしてください。
よくある質問とトラブル対処

最後に、読者の方からよくいただく質問や、「ここ、ちょっと迷いそうだな」と感じるポイントをQ&A形式でまとめていきます。これまでの章で触れていないシチュエーションを中心にしているので、「こういう場合どうしよう?」と思ったときの参考にしてみてください。
Q. スマホがない家族や子どもでも使える?
スマホを持っていない小さなお子さんやご家族がいるケースも多いですよね。結論から言うと、スマホがなくてもマルチエクスペリエンスは使えます。
仕組みとしては、
- 利用権は「パークチケット」に紐づいている
- アプリはあくまでそれを「見やすく表示してくれるツール」
なので、紙チケットやカードタイプのチケットを使っている場合は、そのチケットをキャストさんに提示すればOKです。キャストさんが専用端末でQRコードを読み取り、
- マルチエクスペリエンスが付いているかどうか
- 付いている場合、どこで使えるタイプなのか
を教えてくれます。
Q. どうしても当日中に使えなさそうなときは?
閉園間際にトラブルが起きてマルチエクスペリエンスが付与されたり、子どもがぐったり疲れてしまって「もう何も乗れなさそう…」ということもありますよね。
このとき大事なのは、自分たちだけで「もう使えないから諦めるか」と決めてしまわないことです。必ず、
- そのとき案内してくれたキャストさん
- 近くのインフォメーションやゲストリレーション
などで、「当日中に使えそうにないのですが、どうしたらいいでしょうか?」と素直に相談してみてください。
具体的な対応は、その日の状況やマルチエクスペリエンスの種類によって変わるはずなので、ここで「必ずこうなります」とは言えませんが、公式の案内に沿った形で、できる限りゲストが納得できるように調整してくれるケースが多い印象です。
Q. 待ち時間が短いアトラクションに使ってももったいなくない?
「せっかくもらったんだから、60分以上待つようなアトラクションに使わないと損かな…?」と考える方もいると思います。もちろん、待ち時間が長いアトラクションで使えば「得した感」は大きいですよね。
でも、個人的には、「その日、一緒にいるメンバーが一番笑顔になれるアトラクション」に使うのが一番満足度が高くなると感じています。
例えば、待ち時間が20分でも、
- 子どもがどうしても乗りたがっていたアトラクション
- 家族みんなの思い出が詰まっているお気に入りのアトラクション
にサクッと乗れるなら、それはそれでとても価値のある使い方ですよね。「得か損か」だけでなく、「気持ちよく1日を締めくくれるかどうか」で考えてみるのもおすすめです。
ディズニーのマルチエクスペリエンスとは?要点まとめ
最後に、ディズニーマルチエクスペリエンスとは何か、この記事のポイントをギュッとだけおさらいしておきますね。
- マルチエクスペリエンスは、アトラクションの運営中止などによって「体験できなかったゲスト」に対して発行される、パーク側からの振替チケットのような存在
- 種類によって有効期限や使えるタイミングが異なり、紫は次回以降の来園を前提にしたタイプ、赤はその日の気持ちを立て直すための即効性重視のタイプというイメージ
- 私の体験では、ガジェットのゴーコースターの急停止をきっかけに子ども2人分のマルチエクスペリエンスが付与され、ピーターパン空の旅をスムーズに楽しみ直すことができた
- 対象アトラクションや対象外のエリア、譲渡NGなどのルールを理解しておくと、いざというときにも落ち着いて判断しやすくなる
ディズニーマルチエクスペリエンスとは、ちょっとしたトラブルをきっかけにしても、「もう1回ワクワクを作り直すための仕組み」だと私は感じています。もちろん、何も起きずに1日を終えられるのが一番ですが、もし予期せぬ運営中止に遭遇してしまっても、「こういう仕組みがあるから大丈夫」と知っているだけで、心の余裕がだいぶ違ってくるはずですよ。
分からないことがあればキャストさんに相談しながら、安心してディズニーの1日を楽しんでくださいね。
本記事の情報は記事執筆時のものです。最新情報については、必ず東京ディズニーリゾート公式サイトや公式アプリ、各種公式サイトでチェックしてくださいね。

